モルタルとセメントの違いとは?プロが明かす使い分けと失敗回避策
建築基準法や日本建築学会の標準仕様書(JASS 15)に準拠した施工を行う場合、用途に応じた厳密な材料調合が求められます。下表は、現場で実際に用いられている標準的な物性とコストの比較データです。
上表のセメントモルタル配合比率からも明らかなように、砂の比率を「1:3」から「1:2」へ引き上げると、セメントペーストの密度が高まりモルタル強度と耐久性は向上します。しかしその反面、収縮応力が増加するため、熟練のコテ圧や保水養生を行わないとヘアクラックを誘発するリスクも跳ね上がります。
さらに見落とされがちなのが、モルタル乾燥時間と硬化の科学的な差異です。表面の水分が引いて歩行可能になる「初期硬化」は気温20度の環境で約24〜48時間ですが、設計基準強度に達する「完全硬化」には材齢28日間(約4週間)の水和反応継続が不可欠です。乾いたように見えても内部では硬化反応が進行しているため、施工後数日間は急激な乾燥を防ぐ散水養生やシート養生を行うことがプロの鉄則となっています。
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