トマトを食べて喉が痒い?花粉症に潜む交差反応の正体と対策法
新鮮な野菜を食べた直後に口内や唇、喉の粘膜に痒みやイガイガ感、ピリピリとした痛みが現れる病態は、臨床現場で口腔アレルギー症候群 (OAS)と呼ばれる。その根本にあるのが、花粉症の患者が特定の果物や野菜を摂取した際に生じる花粉食物アレルギー症候群 (PFAS)だ。
生体の免疫系は本来、病原体などの異物を排除するために抗体を作り出す。しかし、花粉に含まれるアレルゲンタンパク質の分子配列と、トマトに含まれるタンパク質が分子レベルで極めて似通っている場合、免疫システムが両者を混同してしまう。これが「交差反応」の正体だ。
特に注目されているのが、トマトの果肉に存在するSola l 4 (トマト主要アレルゲン)と呼ばれるタンパク質成分である。この分子は、白樺やイネ科の花粉に含まれる主要アレルゲンと構造が近似しているため、花粉症によってすでに過敏になっている体内のIgE抗体が激しく反応してしまう。一口噛んだ瞬間に口腔内の粘膜組織が刺激を受け、わずか数分で局所的なアレルギー反応が引き起こされる。
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