ピース伝説のキングオブコント2010!準優勝の真相と現在を追う

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ピースというコンビのコントが特異だったのは、又吉直樹の文学的作家性と綾部祐二の卓越したリアリズム演技という、まったく異なる才能の融合にありました。

社会心理学的に見れば、ピースのコント構造は「異界の異端者(イド)」と「現実の調停者(スーパーエゴ)」の葛藤モデルと言えます。又吉が生み出すキャラクターは、社会の周縁に潜む孤独や狂気、哀愁を帯びており、単なる道化ではありません。後に芥川賞を受賞する小説家としての萌芽が、すでにコントの台本やセリフの端々に宿っていました。

そして、その浮世離れした世界をテレビのバラエティ空間へ繋ぎ止めていたのが綾部の演技力です。綾部のツッコミは単に「怒る」「訂正する」のではなく、相手の異常性に巻き込まれ、恐怖し、困惑しながらも最後はそれを受け止めてしまう人間味に満ちていました。当時の番組関係者は「綾部のリアクションがあるからこそ、又吉の奇妙な世界が視聴者にとって『笑っていいもの』として機能していた」と高く評価しています。異端を大衆芸能へと翻訳する綾部の力量があったからこそ、あの『バケモノ』は爆発したのです。

渡辺 美咲

渡辺 美咲

ガジェット&アプライアンスライター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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