腸蠕動音亢進の正体とは?激しい腹鳴と腹痛に潜む病気と受診の目安
医療機関へ急ぐべき「危険な兆候」のチェックリスト
激しい腹鳴を感じた際、それが一過性の生理現象なのか、専門医による緊急処置を要する病態なのかを切り分けるためのお腹がゴロゴロ鳴る原因と受診目安を提示します。以下の項目に1つでも該当する場合は、我慢することなく速やかに消化器内科を受診するか、夜間・休日であれば救急外来への相談を検討してください。
- 排便だけでなく、おなら(排ガス)が半日以上まったく出ない
- 波のある激痛(疝痛発作)が周期的に襲ってきて、次第に間隔が短くなっている
- お腹が板のように硬く張り、触れるだけで飛び上がるほどの激痛がある
- 嘔吐を伴い、吐しゃ物が黄緑色(胆汁)や茶褐色(糞便臭)を帯びている
- カランカラン、キーンという甲高い金属音が自分や周囲にも聞こえる
- 激しく鳴っていた音が完全に消え、その後急激に激痛と腹部膨満が悪化した
- 過去に盲腸や婦人科系疾患、胆嚢などでお腹の手術を受けた経験がある
消化器内科での検査と治療法
医療機関を受診した場合、医師は問診と丁寧な4分画聴診を行った上で、消化器内科での検査と治療法へと迅速に進みます。
まず行われるのが腹部単純X線検査(レントゲン)です。腸閉塞を起こしている場合、拡張した小腸内にガスと液体が二層に分かれて溜まる「鏡面像(二重陰影・ニボー像)」が特徴的に写し出されます。さらに、詳細な閉塞部位や血流障害の有無、腸重積や腫瘍の存在を突き止めるために造影腹部CT検査が不可欠となります。血液検査では、白血球数やCRP(炎症反応)、脱水の指標であるBUN/クレアチニン、組織壊死を反映するCKや乳酸値の上昇を確認します。
治療においては、機械的イレウスで血流障害(絞扼)がない軽症例であれば、絶食点滴管理や経鼻胃管・イレウス管による腸管内圧の減圧治療(保存的療法)が選択されます。しかし、血流が阻害されている絞扼性イレウスや腸管穿孔が疑われる場合は、一刻の猶予もなく緊急開腹手術(または腹腔鏡下手術)による血流再開と腸管切除が行われます。一方、感染性腸炎であれば補液による脱水補正と整腸剤を中心とした対症療法が基本となり、過敏性腸症候群(IBS)であれば高FODMAP食の制限などの食事指導、高分子重合体(ポリフル等)、セロトニン受容体拮抗薬、自律神経調整薬による内科的アプローチが採られます。
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