富士山噴火ハザードマップの衝撃|改定で判明した首都圏降灰の真実
およそ17年ぶりに全面改定された富士山火山防災対策協議会のハザードマップは、防災関係者や周辺自治体に激震を走らせました。最大の改定理由は、近年の航空レーザー測量による高精度な地形データの取得や、地質調査の進展によって過去約5600年間の噴火履歴が詳細に解明された点にあります。
調査の進展に伴い、従来のハザードマップで前提とされていた約7億立方メートルの想定噴出量は、富士山史上最大級とされる貞観噴火(864年)などの実績を踏まえ、約1.9倍にあたる約13億立方メートルへと大幅に上方修正されました。さらに衝撃を与えたのが、噴火を起こす可能性のある「想定火口範囲」の劇的な拡大です。
過去の噴火跡が新たに発見されたことで、火口の想定エリアは山頂から山腹だけでなく、山麓の市街地や住宅街のすぐそばまで広がる結果となりました。山梨県の富士吉田市や静岡県の富士宮市など、主要な生活拠点・幹線道路の直近から突如として火柱が上がる可能性が科学的に否定できなくなったのです。協議会の専門部会において担当研究者が「これまでの安全圏という概念は完全に捨て去る必要がある」と警鐘を鳴らした背景には、こうした冷徹な地質学的データが存在しています。
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