ハンプティダンプティの正体と怖い真相|卵ではない由来と歴史の謎

ハンプティダンプティの正体と怖い真相|卵ではない由来と歴史の謎にまつわる最新トピックを分かりやすく発信ます。

なぞなぞ歌として定着した一方で、英国の郷土史家や歴史研究者の間では、この短い数行の詩が「凄惨な軍事衝突や国家の政変を風刺した暗号ではないか」という議論が長年続けられてきました。ネット上で「ハンプティ・ダンプティの怖い意味」として拡散されている代表的な歴史的仮説を紐解いていきます。

1. イングランド内戦の攻城兵器「コルチェスターの大砲説」

最も有力な歴史風刺説として語り継がれているのが、1648年のイングランド内戦(清教徒革命)における「コルチェスター攻防戦」に由来するという説です。王党派(騎士党)が立てこもるコルチェスターの聖メアリー教会屋上に、ずんぐりとした巨大な大砲が設置され、議会派(円頂党)軍を苦しめました。この大砲の愛称が「ハンプティ・ダンプティ」であったと伝えられています。

しかし、議会派の猛烈な砲撃によって教会の壁が崩壊し、大砲は地上へ落下。あまりの重さに王の軍勢(All the king's men)をもってしても再び城壁の上へ引き上げることはできず、町は陥落しました。この軍事的大敗を庶民が皮肉交じりに唄ったという記録が、ミリタリーヒストリーの文脈で支持を集めています。

2. ボズワースの戦いで戦死した「リチャード3世説」

もうひとつの不気味な仮説は、1485年のボズワースの戦いで敗死したイングランド国王リチャード3世を指しているという見解です。リチャード3世は背中が曲がった異様な体躯(ずんぐりした体型)としてシェイクスピア劇などでも描写され、戦場で愛馬を失い「馬をくれ!代わりに我が王国をやる!」と叫んで落命しました。「王様の馬総出でも元に戻せなかった」という一節は、泥沼の戦場で無残に切り刻まれ、王朝の終焉を迎えた王の遺体を暗に示していると解釈されています。

3. 17世紀スラングに由来する「泥酔者・重病者の転落」

オックスフォード英語辞典(OED)などの文献学的調査によれば、17世紀後半のイギリス俗語において「Humpty Dumpty」は「エールビールにブランデーを混ぜて煮詰めた強い酒」を指し、同時に「酒に酔って足元がおぼつかない不格好な太った人物」を嘲笑するスラングでもありました。高い塀から無様に転落して頭蓋骨を割った酔漢の事故死を、ブラックユーモアを交えて唄ったという生活史の視点も存在します。

清水 千尋

清水 千尋

フード&トラベルライター

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。

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