「うさぎとかめ」真の教訓とは?油断と継続の裏に潜む心理と原作の結末
「うさぎとかめ」の起源は、紀元前6世紀頃の古代ギリシャに生きたとされる寓話作家・アイソーポス(英語名:イソップ)が編纂した『イソップ寓話(イソップ島)』に遡ります。日本には室町時代末期から安土桃山時代にかけてキリスト教の宣教師によってもたらされ、1593年には『伊曽保物語』として翻訳出版されました。
原作におけるあらすじは極めてシンプルです。自分の足の速さを誇るウサギが、歩みののろいカメをあざ笑ったことから、山の頂上をめざす競走が始まります。大差をつけたウサギは途中で「少し休んでも余裕で勝てる」と高をくくって昼寝を始めますが、目を覚ましたときには、休まず歩き続けたカメがすでにゴールラインを越えていたという展開です。
原作者アイソーポスが意図したのは、生まれ持った才能に甘んじる者への警告と、能力が劣っていても着実に歩む者が最終的な果実を手にするという現実のアイロニーでした。古代ギリシャの都市国家における市民社会のモラル形成において、傲慢さを戒める普遍的なテキストとして機能していたことが窺えます。
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