『コドモのコドモ』衝撃の出産シーンと倫理の壁に挑んだ映画の全貌
本作を単なる話題作から傑作へと引き上げた最大の要因は、当時11歳で主役に抜擢された甘利はるなの圧巻の演技力だ。彼女が演じた主人公・持田持子は、恐怖と母性が入り混じる複雑な感情を見事に体現してみせた。萩生田宏治監督は、子役たちに対して型にはまった演技指導を行うのではなく、彼女たちが現場で感じ取る生の感情や身体反応を自然に引き出す手法を採った。長回しを多用したカメラワークは過飾を削ぎ落とし、役者の息遣いそのものを捉え続ける。画面に立ち現れたのは、演技を超えた「生きている時間」そのもののドキュメンタリー的強靭さであった。
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