甲斐とはどこ?山梨県全域と甲斐市の違い&武田信玄の真相を徹底解明
歴史的な文脈における「甲斐」とは、かつて律令制に基づいて定められた令制国の一つである甲斐国(かいのくに)を指します。では、甲斐国は現在の何県に当たるのでしょうか。答えは、寸分の狂いもなく「山梨県全域」です。
日本全国を見渡すと、多くの令制国は明治維新後の廃藩置県やその後の統合を経て、複数の旧国が合体して一つの県になったり(例:武蔵国・下総国の一部・上総国の一部が再編された千葉県や東京都)、一つの旧国が複数の県に分断されたり(例:陸奥国や越後国)しました。しかし、山梨県は旧令制国の甲斐国と県境の範囲がほぼ完全に一致しています。
甲斐国がこれほどまでに明確な独立性を保ち続けた最大の理由は、その特異な地形にあります。四方を赤石山脈(南アルプス)、八ヶ岳、関東山地、そして霊峰富士に囲まれた甲府盆地を中心とする閉鎖的な盆地構造となっており、自然の山稜がそのまま国境を形成していました。他国との往来には笹子峠や大菩薩峠といった険しい峠越えが必須であり、外敵を寄せ付けない天然の要塞として機能した歴史的経緯が存在します。
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