Check It out Nowの真意!チェケラ元ネタと名曲の真相
「check it out now」というフレーズをダンスミュージックの歴史に永遠に刻み込んだ金字塔といえば、英国のプロデューサーであるファットボーイ・スリム(Fatboy Slimことノーマン・クック)が1998年にリリースした大ヒット曲『The Rockafeller Skank』です。
曲中で狂気的なエネルギーを放ちながら連呼される「Right about now, the funk soul brother / Check it out now, the funk soul brother」というボーカルループ。この歌詞はノーマン・クック本人が歌ったものではなく、緻密に構成されたヒップホップのサンプリングアートの結晶でした。声の主は、ニューヨーク・ブロンクスの伝説的ヒップホップクルー「D.I.T.C.」の重鎮、Lord Finesse(ロード・フィネス)です。1996年にリリースされた楽曲『Vinyl Dogs Vibe』(Vinyl Dogs Featuring Lord Finesse)のアカペラ導入部で彼が放ったシャウトが、そのまま抜き出されて使われていました。
当時の音楽メディア各社のインタビューやノーマン・クック本人の手記によると、この楽曲の爆発的ヒットの裏には壮絶な権利関係のドラマがありました。『The Rockafeller Skank』には、Lord Finesseの声だけでなく、ジョン・バリーによる『Beat Girl』のサーフギターリフ、ボビー・フラー・フォーのドラムビートなど計4曲以上のサンプリング素材が複雑に組み込まれていました。
結果として、サンプリングの権利処理のためにノーマン・クックは楽曲の著作権印税の100%を元ネタの権利者たちに分配せざるを得なくなりました。全英シングルチャート2位を記録し、世界中のCMや映画、ゲーム音楽を席巻したにもかかわらず、作曲者としての彼自身には当初レコード売上による著作権ロイヤリティが1円も入らないという、サンプリングカルチャーの光と影を象徴する歴史的エピソードを残しています。