セックスピストルズ・シドの死因と伝説|ナンシー事件の真相に迫る

セックスピストルズ・シドの死因と伝説|ナンシー事件の真相に迫るの要点や背景を丁寧にまとめました。全体像を一目で把握できます。

ピストルズのフロントマンであるジョニー・ロットンとシドは、バンド結成以前からの親密な悪友でした。「シド」という芸名自体、ロットンが飼っていた狂暴なペットのハムスター(名はシド)に指を噛まれたジョン・リッチーに対し、ロットンが「シドは凶暴だな(Sid is vicious!)」とからかったエピソードに由来します。

二人の関係は、バンドの知性であり皮肉屋のリアリストだったロットンと、繊細で傷つきやすく純朴だったシドという、絶妙なバランスの上に成り立っていました。しかし、バンドの仕掛け人であるマネージャー、マルコム・マクラーレンの介入によって関係は決定的に歪んでいきます。マクラーレンはシドの暴力性、自傷癖、整った容姿に目をつけ、彼を「歩くパンクの象徴」としてセンセーショナルに売り出しました。

アメリカツアー中、シドはナンシーの影響で深刻なヘロイン中毒に陥り、ステージ上で自らの胸をカミソリで切り裂くなど暴走を極めました。ロットンは後年の自叙伝でこう吐露しています。「俺はシドをバンドに引き入れたことを死ぬほど後悔した。あいつはピストルズの操り人形にされ、ナンシーという最悪の毒に侵されていった。俺は友達を救いたかったが、バンドの崩壊とビジネスの狂騒の中で、手遅れになってしまった」。1978年1月、サンフランシスコ公演の最後にロットンが放った「だまされた気分はどうだい?(Ever get the feeling you've been cheated?)」という捨て台詞とともにピストルズは空中分解しました。

中川 明日香

中川 明日香

ビジネス戦略アナリスト

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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