西村賢太の急死から現在|破滅型無頼派の生い立ちと遺された名作

今注目を集めている 西村賢太の急死から現在|破滅型無頼派の生い立ちと遺された名作について、詳しいまとめをご紹介しています。

西村賢太の文学を語る上で欠かせないのが、自らの分身である主人公「北町貫多」の原型となった過酷な生い立ちです。1967年に東京都江戸川区で生まれた西村は、何不自由ない幼少期を過ごしていましたが、小学5年生のときに父親が強盗強姦事件を起こして逮捕され、生活は暗転。家庭は完全に崩壊し、多感な少年期に「犯罪者の息子」という重い十字架を背負うことになります。

中学校を卒業後、高校へは進学せず社会へ出たものの、定職に就くことは叶わず、港湾労働や肉体労働、警備員などの日雇い労働を転々とする日々を送ります。暴力事件を起こして留置場へ入るなど荒れた青年期を過ごすなかで、唯一の救いとなったのが古本屋で巡り合った近代日本文学でした。過酷な底辺生活の中で培われた鬱屈、劣等感、世間への怒りこそが、後に純文学の世界で爆発する強烈なエネルギーの源泉となったのです。

鈴木 陽菜

鈴木 陽菜

テックライター兼ウェブディレクター

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