手作りミルクレープはなぜ破れる?専門店クオリティに仕上げる3つの裏技
クックパッドやクラシルといった主要レシピサイトでミルクレープレシピ人気1位に輝くレシピ群を精査すると、ある共通項が浮かび上がります。それは「生クリームだけで挟まない」という点です。植物性ホイップや純生クリーム単体で何層も重ねると、フォークを入れた際に油脂分が分離してベタつき、途中で食べ飽きる重たい仕上がりになってしまいます。
日本におけるミルクレープ発祥の歴史(西麻布の「ルエル・ドゥ・デュリエ」や「ペーパームーン」)を受け継ぎ、全国的な認知度を確立した「ドトールコーヒー」のミルクレープが長年愛されている秘密もここにあります。ドトール風再現レシピの評判を調べると、「フォーク通りの良さ」と「バニラの香り豊かなコク」を再現できたかどうかに賞賛が集まっています。その味の心臓部となるのが、カスタードクリームと生クリームを絶妙にブレンドした「ディプロマットクリーム」です。
家庭で完璧なバランスを実現する生クリームとカスタードの黄金比は、重量比でカスタード「5」に対して乳脂肪分40%前後の生クリーム「5」(1:1)、あるいはより軽やかさを重視する場合はカスタード「4」に対して生クリーム「6」の配合です。この比率により、クレープ生地の歯切れとクリームの溶け出すスピードが完全に一致します。
失敗を防ぐディプロマットクリームの作り方は以下の手順で行います。
まず、卵黄2個、グラニュー糖45g、薄力粉15g(ダマを防ぐためコーンスターチ5gに置き換えても滑らかになる)を白っぽくなるまで混ぜ、沸騰直前まで温めた牛乳200mlを少しずつ注ぎます。裏ごししながら鍋に戻し、中火で絶えず泡立て器を動かしながら炊き上げます。プツプツと大きな気泡が弾け、重たかった手応えがフッと軽くなってツヤが出た瞬間が火止めのサインです。バットに広げて密着ラップをし、氷水の上で急冷します。
完全に冷えたカスタードをゴムベラで一度ほぐして滑らかにし、8分立て(角がピンと立ちつつもツヤのある状態)に泡立てた生クリームを3回に分けて合わせます。1回目はしっかり混ぜて比重を近づけ、2回目・3回目は気泡を潰さないようさっくりと切り混ぜることで、濃厚でありながらエアリーな口どけの特製クリームに仕上がります。