植物細胞と動物細胞の違い徹底比較!共通点や例外と暗記の極意
細胞が自己複製を行う細胞分裂の決定的な違いを比較すると、植物と動物が選んだ進化の道筋が浮き彫りになります。有糸分裂の核分裂期(前期・中期・後期・終期)の進行自体は酷似していますが、最後のステップである「細胞質分裂」のメカニズムはまったく異なります。
植物細胞の場合、硬い細胞壁で囲まれているため、外部からくびれることができません。そのため、終期になると細胞の中央部にゴルジ体由来の小胞が集まり、内側から外側に向かって細胞板が形成されます。この細胞板にセルロースやペクチンが沈着することで新たな細胞壁が完成し、ひとつの細胞がふたつに仕切られます。
一方、動物細胞の細胞質分裂は、細胞の赤道面の内側にアクチンフィラメントとミオシンからなる収縮輪が形成されることから始まります。巾着袋の紐を絞るように、細胞膜が外側から内側へとくびれ込むことで、細胞質が物理的に引きちぎられるように分断されます。
なぜこのような違いが生じるのでしょうか。植物は光合成によって自給自足を行うため、移動する必要がありません。その代わり、風雨に耐え、内部の高い浸透圧(吸水力)によって細胞が破裂しないよう、強固な外骨格としての細胞壁を進化させました。細胞板による内側からの仕切りは、その硬構造を壊さずに増殖するための唯一の解だったのです。
これに対し、動物は自ら動き回って食物を摂取する従属栄養生物です。筋肉を動かし、関節を曲げ、変形しながら移動するためには、細胞が柔軟でなければなりません。細胞壁を脱ぎ捨て、細胞膜の柔軟性を維持した動物細胞だからこそ、外側からの柔軟なくびれ込みが可能になったといえます。
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