ネジを回す方向の鉄則|基本の締め緩めと逆ネジの見分け方・緊急対処法

ネジを回す方向の鉄則|基本の締め緩めと逆ネジの見分け方・緊急対処法の最新情報をお届けします。専門的な知識がチェックできます。

世の中のネジのほとんどが右ネジであるにもかかわらず、なぜあえて反時計回りで締まり、時計回りで緩む「逆ネジ(左ネジ)」が存在するのでしょうか。その最大の左ネジの理由は、「機械の回転運動に伴う共回りによる緩みや脱落事故を防ぐため」です。

回転する機械の軸に通常の右ネジを取り付けていると、軸が反時計回りに回転した際に発生する慣性力やベアリングの摩擦抵抗によって、ネジが自然に回転して緩んでしまいます。高速回転する刃やファンが作業中に外れれば、人命に関わる大事故につながりかねません。そのため、回転軸の回転方向に応じて「回転すればするほど自然に締まる方向」にネジ山を切る設計が施されています。

代表的な逆ネジの採用事例は以下の通りです。

  • 扇風機の羽根留めスピンナー:プロペラファンは正面から見て時計回りに回転するため、ファンを固定する中央のスピンナーナットは「反時計回りで締まる逆ネジ」になっています。
  • 自転車ペダル逆ネジ経緯:自転車のペダル軸は、右ペダルが「右ネジ(通常)」、左ペダルが「逆ネジ(左ネジ)」です。ペダルを前方に踏み込んでクランクを回転させると、ベアリング内部の機械的摩擦トルク(歳差運動)によって、左側の軸にはネジを緩める方向の力が加わり続けます。走行中に左ペダルが脱落する危険を力学的に相殺するため、19世紀末の自転車開発黎明期から左ペダルには逆ネジが義務付けられています。
  • 草刈機(刈払機)の刃固定ナット:刃が反時計回りに高速回転するため、固定ボルト・ナットは安全対策として逆ネジになっています。
  • LPガス(プロパンガス)調整器の接続部:可燃性ガスボンベの配管は、空気配管や不燃性ガス配管と誤接続して爆発事故を起こさないよう、あえて逆ネジを採用して物理的に混同を防ぐ設計(インターロック機構)が取られています。
山本 拓海

山本 拓海

ヘルス&ウェルネスアドバイザー

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

タグ: https://trustus-now.com/antiene/2954322/