桂ざこばの死因と壮絶闘病記|遺された家族の現在と上方落語の遺産

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多くのファンに惜しまれながらこの世を去った桂ざこば。公表された直接の死因は喘息(ぜんそく)でした。所属事務所である米朝事務所の公式発表によると、2024年6月12日午前3時14分、大阪府吹田市の自宅で息を引き取りました。享年76。前日まで普段通りに過ごし、愛弟子と会話を交わしていた矢先の急変であり、文字通りの急逝でした。

ざこばの晩年は、まさに病魔との壮絶な闘いの連続でした。転機となったのは2017年5月、公演直前に体調不良を訴えて救急搬送されたことです。下された診断は左脳塞栓症(脳梗塞)。左半身の麻痺や言語障害のリスクを抱え、一時は高座への復帰すら絶望視される極めて深刻な容態でした。

しかし、本人の落語に対する執念と家族の献身的なサポートにより、過酷なリハビリテーションを完遂します。発症からわずか約2年3か月後の2019年8月には、自らが立ち上げた寄席「動楽亭」で見事に高座復帰を果たしました。手記や当時の復帰会見で「言葉が思うように出ぇへんのが一番悔しかった。でも、しゃべりたい、お客さんの前で笑わせたい一心やった」と涙ながらに語った姿は、ファンの胸を激しく打ちました。

その後、2023年3月には慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの呼吸器疾患で再び入院を余儀なくされ、酸素吸入器を手放せない日々が続きます。晩年のざこばは、声量の衰えや息切れと闘いながらも、可能な限り舞台に座り続けました。呼吸器系に重い既往症を抱えていた身体にとって、季節の変わり目や気圧の変動に伴う喘息の発作は、耐え難い肉体的負荷となったことが専門医の所見からも窺えます。

林 結菜

林 結菜

ライフスタイル編集者

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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