『いつも何度でも』に隠された幻の企画とは?名曲の真実と木村弓の現在
本作の音響的アイデンティティを決定づけているのが、古代ギリシャを発祥としシュタイナー教育などでも用いられる弦楽器「ライアー(竪琴)」の弾き語りスタイルです。アコースティックギターやピアノとは一味違う、倍音を多く含んだ柔らかく澄んだ残響が、聴き手の副交感神経を優しく刺激します。
楽曲の構造自体は、親しみやすい3/4拍子のワルツ調で展開されます。コード進行はクラシック音楽のカノン進行にも通じる「F - C - Dm - Am - Bb - F - Gm7 - C7」といった極めてオーソドックスな循環コードを基調としています。奇をてらった転調や派手なギミックを一切排除し、メロディの美しさと詩の朗読感を際立たせるミニマルな構成が徹底されています。
このシンプルさゆえに、ピアノ初級者向けの楽譜や合唱曲、リコーダー・オカリナの練習曲としても圧倒的な支持を得ています。右手で穏やかな旋律を奏で、左手でアルペジオを添えるだけで誰でも楽曲の世界観を再現できる間口の広さが、日常の音楽としての定着を後押ししました。
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