インパルスの板倉俊之、異能のマルチ作家が魅せるエンタメ界の真実
彼の真価が最初に「異質な形」で世に示されたのは、間違いなく文学の領域だった。かつて執筆した『トリガー』や『蟻地獄』といった衝撃作は、単なるタレントの企画本というレベルを遥かに凌駕していた。極限状態に追い込まれた人間の心理描写、息を呑む緻密なプロット構成。お笑い界で培われた観察眼は、冷徹なまでのサスペンス小説へと昇華されていたのだ。
コントのネタ作りに向けられていたエネルギーが、物語という巨大なキャンバスに注ぎ込まれた結果、読者は彼の脳内に広がるダークで孤独な世界観に呑み込まれた。舞台や漫画化といったメディアミックスを展開し、純粋な作家としての評価を決定づけた事実は、現在のマルチな活躍における強固な土台となっている。
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