なぜ田中角栄は今も惹きつけるのか?伝説の実行力と人心掌握の真相
角栄の権力の源泉は、味方だけでなく政敵すらもファンにしてしまう「人たらしの極意」にありました。彼の人心掌握術は、単なる金銭のバラマキではなく、徹底した「相手の感情への配慮」に基づいていたのです。
角栄が残した有名な名言に次のようなものがあります。
「人は感情の動物だ。理屈で動くのではない。損得でもない。『この人のためなら死んでもいい』と思わせるものが何かだ」
それを象徴する具体的なエピソードは枚挙にいとまがありません。
ある日、角栄と激しく対立していた野党議員の母親が亡くなった際、角栄は誰よりも早くその議員の実家に駆けつけました。泥だらけの靴を履き替え、自ら台所に立って弔問客にお茶を配り、香典袋には相手が恐縮しない絶妙な額を包み、去り際に「お前も大変だが、身体だけは大事にしろよ」とだけ声をかけて立ち去ったといいます。敵対関係にあった議員が涙を流し、以後は角栄に刃向かえなくなったのは当然の成り行きでした。
また、秘書や若手議員の家族の誕生日、冠婚葬祭の情報をすべて手帳に控え、祝電や弔電、見舞金を誰よりも迅速に届けるなど、徹底的な「目配り・気配り・心配り」を生涯貫き通しました。
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