伝説のSf傑作群はなぜ激突したのか?未公開秘話が明かす真相
同年、映画館の窓口には対極をなす二つの巨大なビジョンが並び立った。一方はスティーヴン・スピルバーグ監督が贈る、温かい涙と冒険心に満ちた『E.T.』。もう一方は、リドリー・スコット監督が描く、酸性雨の降るネオンのサイバーパンク都市を舞台にした『ブレードランナー』だ。
ハリソン・フォード演じる暗い眼をしたデッカードの葛藤と、心優しい異星人と少年の絆。興行面では『E.T.』が世界的な大現象となり興行収入記録を破ったのに対し、『ブレードランナー』は初公開時には興行的に苦戦した。正反対のトーンを持つ二作がなぜ同時に世に放たれたのか。それはスタジオ側の配給スケジュールの過密化と、観客が求めた「未来像」の分裂が生み出した奇跡的な偶然だった。
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