車に灯油を入れるとどうなる?軽油との決定的な違いと価格差の真相
原油を熱してガソリン、灯油、軽油、重油へと分留する石油精製過程と沸点範囲を確認すると、両者の明確な境界線が見えてきます。原油を加熱炉で温めて蒸留塔に送り込むと、沸点の低い成分から順に気化して抽出されます。灯油の沸点範囲はおよそ150℃〜280℃であるのに対し、軽油の沸点範囲はおよそ200℃〜350℃と、より重質な成分で構成されています。
この留分の違いは、軽油と灯油の燃焼特性比較において大きな性能差を生み出します。特に注意すべきは引火点と発火点の温度差です。
引火点(炎を近づけたときに着火する最低温度)は、灯油が40℃以上であるのに対し、軽油は50℃以上に設定されています。一方で自発火点(火種がなくても熱だけで発火する温度)は両者とも約250℃前後と大差ありません。しかし、ディーゼルエンジンの着火性を表す「セタン価」や、高圧燃料ポンプを摩耗から守る「動粘度(油分・潤滑性)」において、軽油はディーゼル専用に高度に最適化されています。灯油はサラサラとして潤滑成分が極めて乏しいため、機械的な負荷に耐えられない設計となっています。
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