大野智のソロ曲が放つ不滅の引力|圧倒的歌唱力と伝説の振付を解剖
大野智のソロキャリアを語る上で欠かせない転換点がいくつか存在します。その第一章となったのが、先述の『TOP SECRET』です。当時、自身のダンススキルを遺憾なく発揮できる場を渇望していた大野は、音源の選定から振付の細部に至るまで自らプロデュースを行い、嵐のコンサートにおける「大野智ソロコーナー」のハードルを一気に引き上げました。
続く『Rain』では、ジャニーズの伝統的なフライングや大掛かりな舞台装置に頼ることなく、シンプルな照明と自らの身体一つでドーム空間を支配するスタイルを確立します。そして2010年代に入り、年齢とキャリアを重ねる中で生み出された『Hit the floor』へと繋がっていきます。この曲で見せたのは、技巧を誇示するのではなく、音楽に身を委ねて漂うような大人の余裕でした。フェイクの入れ方、息の抜き方、歌詞の母音の響かせ方まで、すべてが計算し尽くされた上で自然体として表現されていたのです。
さらに2016年の『Bad boy』では、最先端のエレクトロ・ダンス・ミュージック(EDM)に乗せて、超絶技巧の高速ステップを踏みながら、曲間ではコミカルな変顔やパントマイムを挟み込むという異次元のパフォーマンスを展開。技術の到達点に達した者だけが許される「高度な遊び心」をファンに見せつけ、大きな話題を呼びました。
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