ポメラニアンの毛が抜ける真相!病気か換毛期か見分ける決定的基準
毎年のように初夏になるとインターネット上で話題になるのが、ポメラニアンの「柴犬カット」や「サマーカット」です。丸刈りにされた愛犬の姿は一見涼しげで愛らしく、抜け毛掃除の手間が減るため、良かれと思ってトリミングサロンでオーダーする飼い主が後を絶ちません。しかし、獣医学およびトリミング業界の専門家の間では、この安易なサマーカットに対する強い警告が鳴らされています。
ダブルコートのポメラニアンをバリカンで極端に短く刈り込むと、「毛刈り後脱毛(Clipping Alopecia)」と呼ばれる毛周期停止現象を引き起こす危険性があります。バリカンで毛根に物理的・熱的ストレスが加わることや、皮膚温の急激な変化によって毛包が休止期に入り込み、何ヶ月、場合によっては数年にわたって全く毛が生えてこなくなるリスクがあるのです。さらに、生えてきたとしても元の豊かな毛質ではなく、ゴワゴワとした硬い毛や色ムラのある不揃いな被毛に変質してしまうケースも珍しくありません。
そもそも、犬には人間のように全身から汗を出して体温を下げる汗腺(エクリン腺)がほとんど存在しません。彼らの体温調節は主にパンティング(呼吸)や足裏の肉球で行われており、被毛を短くしても人間のように「涼しい」と感じるわけではないのです。むしろ、ダブルコートの被毛は強い直射日光(紫外線)や外気熱を遮断する「断熱材」の役割を果たしています。短く刈り込むことで太陽熱が直接地肌に届き、熱中症リスクや日光皮膚炎、皮膚がんのリスクを高めてしまうという決定的な盲点が存在します。
抜け毛対策として短くカットすることは根本的な解決にはならず、愛犬の被毛と健康を不可逆的に損なうリスクを孕んでいることを知る必要があります。
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