東京五輪で導入された女性用小便器の謎|サニスタンド衰退の真相
SNSやレトロ建築愛好家の間で度々話題にのぼるサニスタンドですが、ネット上には一部事実と異なる言説も見受けられます。
もっとも代表的な誤解が「男性用小便器のように、仕切りのないオープンな空間に並んでいた」という言説です。実際には、公共施設に設置された際も木製やスチール製のドア付き個室内に設置されるケースが一般的でした。ただし、回転率を高める目的でドアの上部や足元が大きく開いた開放的なブースが採用された例があり、これが「丸見えだった」という誇張された記憶として語り継がれる要因となっています。
では、現在サニスタンドの実物を見ることはできるのでしょうか。残念ながら、全国の公共施設や商業施設で稼働している実動機は存在しません。しかし、日本の衛生設備史を伝える貴重な文化遺産として、以下の施設で美しく保存された展示個体を見学することが可能です。
- TOTOミュージアム(福岡県北九州市小倉北区):同社の創業100周年記念事業として設立された施設。1964年東京五輪で実際に使われた歴史的遺産として、サニスタンドの実機が常設展示されています。
- 一部の建築系大学・博物館の収蔵資料:近代建築設備史を研究する研究機関等で、学術資料として保管されています。
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