中島みゆき「わかれうた」はなぜ昭和を揺るがす大ヒットとなったのか!
中島みゆきの代表曲ランキングを作成すれば、後の「地上の星」「糸」「空と君のあいだに」と並び、必ず最上位に挙げられるのが本作です。では、なぜこの陰鬱ともいえる失恋歌が、国民的なヒットを記録したのでしょうか。その中島みゆき「わかれうた」ヒット理由には、高度経済成長を経て都市化が進んだ当時の社会情勢と日本人の心理が深く関係しています。
1970年代後半の日本は、地方から東京などの大都市圏へ大量の若者が流入し、生活の利便性が向上した一方で、地域社会の結びつきが薄れ「孤独」が日常化した時代でした。街の喧騒の中で誰もが抱えていた言葉にできない虚無感を、本作の旋律と文学的な詩情が見事に言語化したのです。
さらに、当時の歌謡界における「哀愁のマイナーコード信仰」も後押ししました。演歌とも従来のフォークとも一線を画す、洗練されたアレンジと中島みゆきの圧倒的なボーカル表現が、歌謡曲ファンとニューミュージック層の双方を巻き込み、レコード売上70万枚を超える社会現象へと発展しました。
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