梨状筋症候群テスト|お尻の激痛とヘルニアの違いを1分でセルフ判別
整形外科や理学療法の現場では、梨状筋の緊張によって坐骨神経が圧迫されているかを判定するために複数の徒手検査法(理学テスト)を組み合わせて評価します。これらは股関節の角度を変えながら梨状筋を人為的に伸張・収縮させ、しびれや痛みが再現されるかを確認する手法です。無理のない範囲で以下のテストを試すことで、自身の症状の傾向を把握できます。
① FAIRテスト(Flexion, Adduction, Internal Rotation Test)
仰向けに寝て、患側の股関節を約90度曲げ(Flexion)、内側に倒し(Adduction)、さらに内旋(Internal Rotation)させるテストです。梨状筋を最も強く引き伸ばすポジションとなり、お尻の奥やお尻から太もも裏にかけてツーンとしたしびれや痛みが走る場合、陽性と判定されます。感度・特異度ともに高く、臨床現場でも第一選択として用いられる検査法です。
② フリーバーグテスト(Freiberg's test)
仰向けで両脚を伸ばした状態から、検査側の下肢全体を内側に捻る(股関節内旋)テストです。梨状筋が強制的に伸張され、坐骨神経を挟み込むことで臀部に再現痛が生じるかを確かめます。FAIRテストに比べて股関節の屈曲を伴わないため、腰痛を併発している人でも比較的安全に試すことができます。
③ ペイステスト(Pace test)
椅子に座った状態で両膝の外側に手を当て、抵抗をかけながら脚を外側に開く(股関節外転・外旋)テストです。梨状筋を強く収縮させた際にお尻の奥に痛みや筋力低下が出る場合、梨状筋自体の筋スパズム(異常な緊張)や神経絞扼が疑われます。
④ ボンネットテスト(Bonnet test)
仰向けの状態で脚を伸ばしたまま持ち上げる「SLRテスト(下肢伸展挙上テスト)」の体勢から、さらに股関節を内転・内旋させるテストです。単なる直進挙上では痛まないものの、内転・内旋を加えた瞬間に激痛が走る場合、腰椎ではなく梨状筋由来の神経障害である可能性が跳ね上がります。