昭和の呪縛を解いた「エラーコード」の部屋:高島平団地404号室が示す都市再生のニューノーマル
重い鉄製のドアを開けると、そこには昭和の温もりに満ちた鴨居や砂壁と、最先端のデジタルツールが同居する不思議な空間が広がる。畳は現代的な国産無垢材のフローリングへと貼り直され、壁面には高速Wi-Fiの基地局と大型プロジェクターが整然と並ぶ。
「新築の綺麗なオフィスじゃ出せない味があるんですよ」と、現場で改装を手掛けた建築家の佐々木氏は語る。「このコンクリートのむき出しの梁を見てください。昭和40年代の職人が打った生々しい型枠の跡です。これを消さずに残すことで、この建物が歩んできた半世紀の時間そのものをインテリアに昇華させました」
かつて台所だった場所にはエスプレッソマシンが鎮座し、ベランダからは見渡す限りの整然とした団地群と、遠くにそびえる都心の高層ビル群が一望できる。過去と現在が交差する独特の空気感が、ここには漂っている。
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