示談書は自分で作成できる?法的に有効な書き方と無効を防ぐ必須条項
示談書を作成したにもかかわらず、後から「この示談書は無効だ」と主張されて争いが泥沼化するケースが後を絶ちません。自作の示談書が無効と判断される主な原因には以下のようなものがあります。
まず挙げられるのが、公序良俗違反(民法第90条)や強迫・詐欺(民法第96条)による取消です。相手を密室に閉じ込めて脅迫まがいに署名させた場合や、相場を極端に逸脱した法外な金額を強制した示談書は、裁判で容易に無効と判断されます。また、錯誤(事実誤認)に基づく合意も取り消される可能性があります。
さらに見落とされがちなのが「示談成立後の追加請求リスク」です。示談書を交わした後に、被害者側から「やはり治療費が足りない」「精神的苦痛が残っている」と新たな請求を蒸し返される事態を防ぐため、不可欠となるのが「清算条項」の存在です。
【清算条項の標準的な書き方】
「甲および乙は、甲乙間に本示談書に定めるもののほか、名目の如何を問わず一切の債権債務関係が存在しないことを相互に確認する。」
この条項を入れることで、当事者双方は示談書に書かれた金額以上の金銭請求や追加の義務付けを法律上行うことができなくなります。ただし、後遺障害など示談当時にまったく予見できなかった重大な損害が発生した場合、判例上は例外的に追加請求が認められるケースもあるため、将来の健康被害が懸念される案件では特段の注意が必要です。
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