パッカリングとは?縫い目のシワの正体と原因・直し方を徹底解説

パッカリングとは?縫い目のシワの正体と原因・直し方を徹底解説とは一体何なのか? 主要なファクトを整理してお届けします。

パッカリングとは、英語の「pucker(すぼめる、シワを寄せる)」に由来する服飾用語であり、布地の縫い目(シーム)周辺に発生する不規則な波打ちやシワ、引きつれ現象の総称である。主にミシン縫製の工程中、あるいはその後の洗濯やプレス加工の段階で顕在化する。

衣服の縫製において、布と糸は本来フラットに一体化することが理想とされる場面が多い。しかし、素材ごとの物理的特性やミシンの機械的な負荷が複雑に絡み合うことで、縫い目部分だけが周囲の生地と均一に馴染まず、縮んだように盛り上がってしまう。このパッカリングの原因は、縫製工学において主に以下の4つの要因に分類される。

第1に「構造的パッカリング」である。高密度に織り上げられたブロード生地や薄手の合繊素材に太いミシン針を通した際、針と糸が生地の織り糸(経糸・緯糸)を無理に押し広げてしまい、行き場を失った織り糸が周囲にしわ寄せを起こす現象だ。

第2に「張力パッカリング」が挙げられる。ミシンの上糸や下糸の張力(テンション)が強すぎると、縫製中にピンと張り詰めた糸が、ミシンから外された瞬間に本来の長さに戻ろうと縮む。このとき、挟み込まれた生地ごとキュッと引き絞られ、ミシンの糸調子による縫い縮みが発生する。

第3は「送りパッカリング」だ。家庭用ミシンや一般的な工業用本縫いミシンでは、生地の下側に配置された「送り歯」が布を手前から奥へと送る。このとき、上側の生地を押さえる「押さえ金」の圧力と送り歯の運動量のズレにより、上下の生地にわずかなズレ(イセ込み)が生じ、シワとして定着してしまう。

そして第4が、着用やケアの過程で起きる「水分・熱収縮パッカリング」である。綿や麻といった天然繊維でできた生地や縫製糸は、水分を含むと膨張し、乾燥時に縮む特性を持つ。生地そのものの縮率とミシン糸の縮率にギャップがあると、パッカリングと洗濯による縮みが連動し、縫い目全体がギュッと波打つように変形していく。

山口 彩花

山口 彩花

写真家・フォトエディター

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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