『沈まぬ太陽』はどこまで実話か?恩地元モデルの壮絶半生と組織の闇についての疑問解決ガイドをご紹介します。
山崎豊子が綿密な取材によって構築した登場人物と、実際の日本航空史における実在モデルの対比は以下の通りです。
作中の登場人物実在のモデル人物史実における事実関係編集部の見解・分析恩地 元小倉 寛太郎(元日航労組委員長)カラチ、テヘラン、ナイロビへ約10年左遷。事故後の遺族対応および伊藤会長補佐を担当。主人公のエピソードの9割以上が小倉氏の実体験に基づき、極めて高い再現性を誇る。行天 四郎松尾 泰一 ほか歴代労務幹部第二組合を結成して旧組合を切り崩し、経営陣に取り入って専務・副社長クラスへ登用。複数幹部の権力志向や労務政策を凝縮させた「企業エゴ」を体現する象徴的存在。国見 正憲伊藤 淳二(カネボウ元会長)中曽根首相の意向で日航会長に就任。小倉氏を重用し組織改革を断行するも1年強で失脚。政界の権力バランスと日航内部の排外主義によって改革を阻まれた悲劇のリーダー像。利根川 首相中曽根 康弘(第71-73代内閣総理大臣)日航完全民営化を推進し伊藤氏を送り込むが、党内実力者との駆け引きの末に梯子を外す。「大統領型首相」としての政治手法と冷徹なプラグマティズムが的確にトレースされている。竹丸 副総理金丸 信(元自民党副総裁)運輸族のドンとして航空行政や機材調達、利権構造に絶大な影響力を誇った。昭和政界の金権腐敗と航空利権の暗部を浮き彫りにする黒幕として描写。