聖和学園サッカー部なぜドリブルに拘る?育成哲学と進路・寮生活の全貌
全国大会の舞台で聖和学園の試合を観戦した者は、誰もが異様な光景に目を奪われます。相手ディフェンダーが2人、3人とプレッシャーをかけてきても、バックパスで逃げることなく、細かなステップと足裏を使ったボールタッチで間合いを外して前進する――。なぜ彼らはそこまでドリブルという選択肢に固執するのでしょうか。
チームを長年率いる加見成司監督(現総監督・指導陣含む)の育成方針の根底にあるのは、「10代のうちにしか身につかない絶対的な感覚と個の技術の習得」です。指導陣が選手たちに投げかけるのは、「パスを出せば局面は一時的に打開できるかもしれないが、個人の技術は向上しない」という徹底した個人フォーカスです。
戦術やポジショニングといった組織的要素は、大学やプロに入ってからでも十分にインストール可能です。しかし、ミリ単位でボールをコントロールし、密集地帯でも相手の重心を見極めて抜き去る神経系の技術は、高校年代までに徹底的に反復しなければ決して身につきません。聖和学園のドリブルは、単なる見せ技(サーカスプレー)ではなく、「どのような強烈なプレッシャー下でもボールを失わない究極のキープ力」を養うための論理的なトレーニングの帰結なのです。
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