書類送検とは?逮捕との違いや前科がつく条件・その後の流れを徹底解説
「書類送検」という報道に対する世間の受け止め方には、実務の実態と乖離したいくつかの盲点が存在します。
盲点1:交通事故や過失事件は「原則として全員が書類送検」される
自動車やバイクを運転中に人身事故を起こした場合、ドライバーに悪質な飲酒運転やひき逃げ(救護義務違反)がなければ、身柄を拘束されることは稀です。しかし、過失運転致死傷罪という立派な刑法上の罪に該当するため、警察は捜査後に例外なく全件を書類送検(全件送致主義)します。
「書類送検された=悪質な犯罪者」と短絡的に捉えるネット言説が見られますが、軽微な追突事故で被害者に全治1週間の打撲を負わせた一般ドライバーも、法の手続き上は等しく書類送検されているのが実情です。
盲点2:近年急増する「サイバー犯罪・労働法違反」の書類送検
法改正や社会通念の変化に伴い、書類送検の対象となる事案のトレンドも変化しています。
- SNS上の誹謗中傷・侮辱罪:法定刑の引き上げ以降、悪質な投稿者を特定した警察が侮辱罪や名誉毀損罪で在宅送検する事例が定着。
- 労働基準法違反(ブラック企業摘発):労働基準監督署が司法警察員として機能し、違法な長時間労働や賃金未払いを放置した企業経営者を検察庁へ書類送検するケースの報道が増加。
これらの事案では、逃亡の恐れがないため逮捕はされないものの、検察の取り調べを経て略式起訴(罰金刑)や正式裁判へと発展する確率が高くなっています。
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