胸の圧迫感はストレス?心臓病との見分け方と危険なサインの真相
検査をしても心筋に異常がないにもかかわらず、なぜ精神的な負荷だけで心臓付近が締め付けられるように苦しくなるのでしょうか。その主犯は、身体の生命維持を司る自律神経系の急激なアンバランスにあります。
強い心理的プレッシャーや不安に晒されると、脳の扁桃体が危機を察知し、交感神経が急激に優位へ傾きます。これに伴いアドレナリンやコルチゾールといったストレスホルモンが大量分泌され、心拍数の急増や血圧の上昇を招きます。このとき、息苦しい・動悸の原因となる自律神経失調症が生じると、心臓周囲を覆う肋間筋や大胸筋が無意識に異常緊張を起こし、まるで帯で胸を締め上げられているような圧迫感を形成します。
さらに精神科や心療内科の臨床現場では、心臓そのものに器質的異常がないにもかかわらず胸痛や動悸を強く訴えるストレス性心臓神経症と診断される症例が多発しています。呼吸が浅くなることで血中の二酸化炭素濃度が下がり、末梢神経が過敏になることも苦しみを増幅させる要因です。自律神経失調症による胸の苦しみは、本人の「気の持ちよう」などではなく、神経伝達物質と筋骨格系の生理現象として確かに生じている実体のある苦痛なのです。
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