ゴキブリを食べる蜘蛛の正体とは?最強の益虫アシダカグモの真実
日本の一般住宅において「ゴキブリを捕食する蜘蛛」として目撃される生物は、生物学的にほぼ特定の種類に絞られます。なかでも夜間に現れて住人を戦慄させる家に出る巨大蜘蛛の真相は、アシダカグモ科に属するアシダカグモ(脚を広げた全長が10〜15cm程度)です。
住宅内で見られるゴキブリを食べる蜘蛛の種類を整理すると、室内環境に適応した以下の種が挙げられます。
筆頭に挙げられるアシダカグモは、もともと日本在来種ではなく、江戸時代以前に海外から船荷に紛れ込んで定着した外来種(史前帰化昆虫)と推測されています。主に茨城県以南の本州・四国・九州・南西諸島など温暖な地域に分布し、近年では高気密・高断熱住宅の普及と都市の温暖化に伴い、生息域を北上させています。
もう一種、日中のリビングや窓際で見かける体長1cm前後の小型蜘蛛がハエトリグモ(チャスジハエトリやアダンソンハエトリ)です。彼らはコバエやダニを主食としますが、孵化(ふか)したばかりのゴキブリの幼虫を積極的に狩るため、初期段階の害虫繁殖を食い止める重要な役割を担っています。
これらの蜘蛛に共通する決定的な特徴は、軒下や天井に網(巣)を張る「造網性」ではなく、獲物を直接歩いて追い詰める「徘徊性(はいかいせい)」である点です。部屋の隅に不衛生な糸を張り巡らせることなく、深夜の家屋をパトロールする生粋のプレデター(捕食者)といえます。
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