内側側副靭帯損傷は歩ける?全治期間と手術基準・後遺症リスク徹底解説
整形外科における治療方針の選択において、内側側副靭帯は「原則として保存療法が第一選択」とされる珍しい靭帯です。前十字靭帯が関節内を満たす滑液の影響で自然癒合しにくいのに対し、内側側副靭帯は関節包の外側に位置し、周囲の血流供給が良好であるためです。しかし、すべてのケースでメスを入れずに済むわけではありません。
明確な内側側副靭帯損傷手術の判断基準としては、以下の4点が挙げられます。
- 大腿骨や脛骨の付着部剥離骨折を伴う場合:靭帯が骨の破片を巻き込んで剥がれているケースでは、骨片の整復固定が必要となる。
- 靭帯断端の反転・迷入(Stener様病変):断裂した靭帯の端が関節包の外側や腱の奥に潜り込み、物理的に向かい合わず自然癒合が不可能な状態。
- 数ヶ月の装具療法後も高度な外反不安定性が残存する場合:日常生活での歩行時や階段昇降時に膝折れが頻発する慢性機能不全。
- 前十字靭帯損傷との重度複合損傷:膝の回旋不安定性と外反不安定性が極めて強く、競技復帰を目指すトップアスリートの場合、ACL再建術と同時にMCL修復・再建術を併用する。
手術あるいは保存療法のいずれを選択するにせよ、最も警戒すべきは内側側副靭帯損傷後遺症と痛みの慢性化です。靭帯が伸びたまま硬化すると、膝の内側関節面に過剰な圧力が偏ってかかり続け、数年から十数年後に「変形性膝関節症」を若年で発症するリスクが跳ね上がります。また、靭帯の瘢痕組織が周囲の伏在神経膝蓋下枝を刺激することで、天候の崩れや冷えに伴って内側にチクチクとした神経障害性疼痛が残るケースも報告されています。
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