バーボンとスコッチの違いを徹底比較!味や原料と樽の真相解説
グラスに注がれた液体の色、そして鼻腔をくすぐる第一香の9割以上は「樽熟成」のプロセスで形成されます。ここにも両者の哲学的な対立軸が存在します。
バーボンは法律上、「内側を強く焦がしたホワイトオークの新樽(バージンオーク)」で熟成させることが義務付けられています。新樽の内面を直火で焦がす(チャーリング)ことで、木材に含まれるリグニンやヘミセルロースが熱分解され、濃厚なバニリン(バニラ香)、キャラメル、トーストのような芳香成分が急速に溶け出します。さらに、ケンタッキー州の激しい寒暖差が樽材の伸縮を促し、短期間でも濃厚な赤褐色とパワフルなウッディネスを原酒に刻み込みます。
一方のスコッチは、「一度以上何らかの酒類に使われた古樽(ユーズドカスク)」を用いるのが標準的です。スコットランドの冷涼湿潤な気候のもと、バーボンの熟成を終えた空き樽(バーボン樽)や、シェリー酒、ポートワイン、ラム酒の熟成に使われた古樽を巧みに再利用します。新樽のような強烈な木香をあえて避け、樽に残存する前酒のフルーティーなニュアンスと大麦モルトの繊細な個性を、10年〜20年以上の歳月をかけて穏やかに同化させていくのです。
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