お酒の種類は全何パターン?製法・度数の違いと選び方を徹底解説
世界中に存在する何千何万という酒類を理解するうえで、最も揺るぎない基盤となるのが「製法による3分類」です。この骨格さえ頭に入っていれば、初めて目にする珍しいボトルであっても、その大まかな度数や口当たりを即座に推測できるようになります。
人類の酒造りの歴史は、原料に含まれる糖分を酵母が食べてアルコールと炭酸ガスに変える「アルコール発酵」から始まりました。この発酵させた液体をそのまま、あるいは濾過して楽しむものが醸造酒(じょうぞうしゅ)です。代表格には麦芽を発酵させるビール、ブドウをそのまま発酵させるワイン、米と米麹を発酵させる日本酒が挙げられます。原料本来の芳醇な風味や旨味、糖質やアミノ酸などのエキス分が液体中に豊富に残る点が特徴です。発酵のみで生成できるアルコール度数には生物学的な限界があり、通常は5度から15度前後、高くても20度未満に収まります。
この醸造酒に熱を加え、気化させたアルコールを冷却・凝縮して高濃度に精製する技術が「蒸留」であり、これによって作られるのが蒸留酒(じょうりゅうしゅ/スピリッツ)です。水(沸点100度)とアルコール(沸点約78.3度)の沸点の差を利用するため、得られる液体は極めてアルコール濃度が高く、不純物が削ぎ落とされた純度の高い原酒となります。ウイスキー、焼酎、ブランデー、そしてジンやウォッカなどがこれに該当します。度数は一般的に25度から40度以上と高く、糖質が実質的にゼロになるという明確な性質を持ちます。
そして3つ目が、醸造酒や蒸留酒をベースに、果実や薬草、香料、糖類などを加えて風味を付加した混成酒(こんせいしゅ)です。梅酒のように焼酎へ青梅と氷砂糖を漬け込むものや、薬草・果実のエキスを溶かし込んだ各種リキュール、ワインにハーブを浸漬させたベルモット、料理にも使われるみりんなどが該当します。甘味や香りを自在にコントロールできるため、カクテルの材料やデザート酒として親しまれています。