更級日記「門出」徹底解読!菅原孝標女の異様な執念とテスト頻出点の注目ポイントを丁寧に掘り下げてご紹介します。
テスト対策や深い読解に不可欠な、原文と精緻な現代語訳の対訳を整理しました。細かなニュアンスの差異に注目してください。
原文抜粋現代語訳(精緻訳)文脈上の重要ポイント編集部の読解指導東路の道の果てよりも、なほ奥つ方に生ひ出でたる人、いかばかりかはあやしかりけむを東海道の果てよりも、さらに奥の方(上総国)で育った人間は、どれほど見苦しく田舎びていただろうに。「いかばかりかは〜けむ」の係り結びと過去推量。自嘲的な自己紹介。自らを客観視する晩年の作者の視線が交錯している点に注目。いかに思ひはじめけることにか、世にある物語といふもののあまたあるを、いかで見ばやと思ひつつどのようにして思い始めたことなのだろうか、この世にある物語というものがたくさんあるのを、なんとかして見たいと思い続けて。願望の終助詞「ばや」の識別が最頻出。尽きない読書欲の描写。「いかで見ばや」は記述問題の現代語訳で極めて狙われやすい。薬師仏の立ち給へるを、手洗ひなどして、ひそかに心のうちに祈ち申すやう薬師仏がお立ちになっている像に向かい、身を清めて密かに心の中で祈り申し上げることには、尊敬語「給へる」と謙譲語「申す」の敬意の対象の明確化。本来の現世利益や病気平癒ではなく趣味の祈願という異質さ。「京にとく上げ給ひて、物語の多く候ふなる、ある限り見せ給へ」と「早く都へ上らせてくださって、物語がたくさんありますという、そのあるものすべてをお見せください」と。伝聞推定「なる」、丁寧語「候ふ」、命令・願望の「給へ」。少女の全エネルギーが「源氏物語全巻読破」に向かっている証拠。