キャンディーズ『微笑がえし』歌詞の深意!仕掛けられた愛のラスト
この神業とも言える作詞を手掛けたのが、日本のポップス界を牽引し続けてきた作詞家・松本隆である。当時、解散を決めた彼女たちのために「どんな別れの言葉を歌わせるべきか」を徹底的に熟考した松本は、悲壮感に暮れるラストソングを拒んだ。湿っぽくなりがちな別れのシーンを、爽快な引っ越し風景へ昇華させたアプローチは見事というほかない。
CBS・ソニー の制作陣と共に構築されたこの世界観は、ヒット曲のタイトルを単に並べるのではなく、ストーリーの文脈の中に違和感なく溶け込ませている。『ハートのエースが出てこない』や『アン・ドゥ・トロワ』『やさしい悪魔』といった個性の強いフレーズが、引っ越し作業中のちょっとしたハプニングや甘酸っぱい会話として機能しているのだ。松本の仕掛けた時間逆行のマジックによって、聴き手は曲を聴き進めるうちにキャンディーズと歩んだ黄金期を脳裏で再体験することになる。
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