「被告」と「被告人」は何が違う?知っておくべき刑事裁判と権利の真相

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起訴されたからといって、その人物が犯罪者として確定したわけではありません。近代司法の大原則である「推定無罪(有罪と立証されるまでは無罪として扱われる原則)」に基づき、法廷の内外で手厚い被告人の権利が保障されています。国家権力という強大な組織と対峙するため、均等な武器を持たせる必要があるためです。

その筆頭が弁護人依頼権です。自己資金で弁護士を雇う国選弁護人と私選弁護人のうち、一定の資力基準を下回る被告人には、国が費用を負担して弁護士をつける「国選弁護制度」が適用されます。重大事件はもちろん、現在では公判請求された事件の多くで国選弁護人が選任され、法的防御を支えています。

もう一つの強力な盾が、証言拒絶権(黙秘権)です。自己に不利益な供述を強要されない権利であり、公判期日の黙秘権と被告人質問においても中心的な役割を果たします。被告人は法廷で一切の口を閉ざすことも認められており、黙秘した事実そのものをもって裁判官が有罪の証拠とすることは法律上固く禁じられています。ただし、法廷で弁護側・検察側双方から事実関係を質される「被告人質問」において、反省の態度や有利な事情を適切に語るか、完全黙秘を貫くかは、公判戦略上の極めてシビアな分岐点となります。

鈴木 陽菜

鈴木 陽菜

テックライター兼ウェブディレクター

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