家康のしかみ像は嘘だった?三方ヶ原自戒伝説の真相と新説を徹底解説
では、現在「徳川家康三方ヶ原戦役画像」と題されているこの作品を描いた作者は誰なのでしょうか。結論から言えば、現在も作者不詳のままです。落款や署名は残されておらず、狩野派の絵師や幕府のお抱え絵師が関与した可能性が指摘されるものの、特定には至っていません。
また、本作が徳川家康の肖像画として本物(生前の実像を忠実に捉えたもの)であるかという点についても、否定的な見解が主流です。絵画の構図を分析すると、仏教美術における「半跏思惟像」や苦行する釈迦像、あるいは中国の故事人物画に見られる古典的なポーズの影響を強く受けていることが分かります。
すなわち、家康の実際の顔立ち面影をリアルタイムでスケッチした肖像画ではなく、特定の図像形式や宗教的・象徴的なメッセージを込めて描かれた「見立て絵」や「後世の概念的肖像」であった可能性が濃厚です。
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