なぜナースキャップは消えたのか?戴帽式の廃止と看護教育のリアル
「ナースといえば頭の上の白帽子」。長年定着していたそのイメージは、いまや過去のものとなった。医療機関の回診でナースキャップを被ったスタッフを見かけることは、ほぼ皆無と言っていい。この劇的な変化をもたらした最大の要因は、徹底した衛生管理と作業安全性の追求にある。
糊の効いたキャップは頻繁に洗濯することが難しく、院内感染を引き起こす細菌の温床になりかねない。さらに、ベッドサイドで処置を行う際に処置用ライトやカーテンに引っかかったり、患者の体液が飛散した際に汚染源になったりする危険が指摘された。厚生労働省の感染対策ガイドライン改定や、日本看護協会による実用重視のアドバイスを受け、2000年代以降、全国の病院でキャップの着用が急速に撤廃されていった。
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