絶望の溶岩原で何が起きているのか——西之島「生命の実験場」を脅かす不気味な生存者たち【2026年最新リポート】
植物がほとんど育っていない溶岩の上で、彼らは何を食べて生きているのか。その答えの一端は、空からやってくる海鳥たちの存在にある。西之島には、カツオドリやアオツラカツオドリといった大型の海鳥が飛来し、溶岩の割れ目などに巣を作る。彼らが落とすフンや持ち帰る魚の食べ残し、そして死骸。それらこそが、土壌の存在しないこの島における貴重な「有機物」の源泉なのだ。無機質な溶岩の隙間に身を潜める昆虫たちは、夜になると一斉に這い出し、海鳥がもたらした栄養分をむさぼる。食物連鎖の出発点となる一次生産者(植物)が不在のまま、外部からの飛来物とスカベンジャー(腐食性生物)によって維持される奇妙な生態系が、ここには完成していた。
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