大正15年生まれの偉人たち、わずか25日に隠された激動の真相
大正15年9月15日に誕生した映画監督の今村昌平は、まさにこの時代が生んだ人間の深淵を見据える巨星のひとりだ。彼は若き日に東宝などの撮影現場で腕を磨き、人間の泥臭い本能や泥沼の生を真っ正面から描く独自のスタイルを確立した。
彼が手がけた実在の連続殺人犯を描いた劇映画の金字塔『復讐するは我にあり』は、戦後社会の歪みと人間の底知れぬ業を容赦なく暴き出し、日本映画史に不滅の足跡を刻んだ。さらに、原爆の悲劇とその後の苦難を描いた『黒い雨』では、過酷な運命に耐えて生きる人々の姿をモノクロームの圧倒的映像美でフィルムに刻み付けた。カンヌ国際映画祭で最高賞のパルム・ドールを2度獲得したその眼差しは、大正から昭和の動乱期を身をもって体感した者だけが持ち得た執念の結実といえる。
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