盲導犬にならなかった名犬、キャリアチェンジ犬を迎える条件と現実
キャリアチェンジ犬を迎えるハードルは、一般的な保護犬の譲渡と比較しても決して低くない。各育成団体が掲げる審査基準は厳格そのものだ。身体障害者補助犬法に基づく高度な基準で犬たちと向き合ってきた専門機関だからこそ、譲渡先の選定にも一切の妥協を排している。
代表的な応募要件には以下のような項目が並ぶ。
・日常的な留守番時間が短いこと(単身世帯や共働きで終日不在の家庭は対象外となるケースが多い)
・完全室内飼育が可能で、安定した飼養スペースを確保できる住環境
・主たる飼育者の年齢制限(犬の寿命を見据え、譲渡時に60歳〜65歳以下を上限とする団体が主流)
・先住犬や他のペットがいないこと(犬の適性により応相談)
・十分な医療費や日々の生活費を継続して負担できる経済的基盤
審査では書類選考にとどまらず、家庭訪問による飼育環境のチェックや家族全員との対面面談が実施される。「おとなしくて躾が完璧だから飼いやすいはず」という安易な動機は、最初のヒアリングで見抜かれ、容赦なく見送りの判断が下される。
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