熊駆除反対電話で自治体麻痺?「かわいそう」の正体と地元住民の苦悩
こうした抗議運動の最も深刻な副作用として実害が出ているのが、クマ駆除猟友会辞退の連鎖です。クマの駆除要請を受ける現場のハンターたちは、自衛隊員でも警察官でもなく、普段は農業や自営業を営む民間の一般市民ボランティアに過ぎません。
危険極まりない現場に命がけで出動し、猛獣と対峙して住民の盾となっているにもかかわらず、彼らを待ち受けている現実はあまりにも過酷です。弾薬代やガソリン代にも満たない微々たる出動手当しか支給されない自治体も多く、そればかりか駆除を行ったハンター個人の特定を試みるネット上の嫌がらせや、自宅への中傷電話まで発生しています。
さらに、過去の砂川市の事例のように、警察官立ち会いのもとで法令に基づき発砲したにもかかわらず、後から「周囲に危害が及ぶ恐れがあった」として銃所持許可を取り消された行政処分裁判が長引き、出動に対する法的リスクへの不安も決定打となっています。高齢化が進んで平均年齢が60代後半から70代に達している状況下で、「人助けをしてなぜ犯罪者扱いされ、罵倒されなければならないのか」と感じたメンバーが次々と出動を拒否し、組織的な対応を辞退する動きが全国各地へ波及しています。
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