「時間を止められる男」は実在した?都市伝説の真相と最新脳科学

「時間を止められる男」は実在した?都市伝説の真相と最新脳科学の真相や最新動向に迫る! わかりやすい言葉でご紹介しています。

オカルト的な能力論とは別に、人間が日常の中で「時間が止まった」と感じる現象には明確な生体メカニズムが存在します。それがタキサイキア現象(Tachypsychia)と呼ばれる認知状態です。

タキサイキア現象とは、極度の恐怖や生命の危機、またはアスリートがゾーン(極限の集中状態)に入った際に、周囲の出来事が極端なスローモーション、あるいは完全な静止状態に感じられる体験を指します。自動車事故に遭った瞬間に「ガラスの破片が一粒ずつ宙に静止して見えた」という証言が典型例です。

このような時間知覚が変容する理由は、脳内の扁桃体と密接に関係しています。生命の危険を感知した脳はアドレナリンを大量分泌させ、情報処理能力を限界まで引き上げます。入ってくる情報量が爆発的に増大した結果、後から記憶を再生する際に「あの数秒間は永遠のように長かった(時間が止まっていた)」と脳が再解釈するのです。つまり、時間の歪みが生じる脳科学の仕組みこそが、体験者にとっての「時間停止」のリアリティを生み出しています。

佐藤 大輔

佐藤 大輔

シニアコンテンツプロデューサー

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

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