厄を祓い福を呼ぶ伝統の味!岐阜羽島「みそぎ団子」の深層と熱狂
団子の名に刻まれた「みそぎ(禊)」という言葉は、日本神話の黎明期にまで遡る。『古事記』や『日本書紀』において、黄泉の国から逃げ帰った伊邪那岐命(いざなぎのみこと)が、黄泉の穢れを洗い流すために筑紫の日向の小戸の阿波岐原で水に入り、身を清めた儀礼こそが「禊」の起源とされる。
この神話的行為がやがて宮中行事や民間の信仰と結びつき、現代に続く神事・民俗行事の代表格である「夏越の祓(なごしのはらえ)」へと発展した。旧暦6月30日(新暦では6月末から7月上旬)の折返し地点において、厳しい夏の暑さや疫病を乗り切るための厄除け祈願は、日本人の精神史に深く根ざしている。日本和菓子協会などの資料を紐解いても、京都の「水無月」をはじめ全国各地に夏越の祓に連動した和菓子が存在するが、岐阜県羽島市のように「味噌焼き団子の中に餡を入れる」という特異な形態で厄落としを表現した例は他に類を見ない。
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