南沙諸島で何が起きているのか?領有権争いの真相と緊迫の現在地

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中国の南シナ海進出における拠り所となっているのが、南シナ海のほぼ全域(約8〜9割)を自国の管轄権が及ぶ範囲として囲い込んだ「九段線(近年は台湾東部を含めた十段線とも呼称)」と呼ばれる境界線です。中国は数千年前からの「歴史的権利」を根拠に、この線内の島々と海域に対する主権を主張しています。

2013年以降、中国はこの主張を具現化するため、南沙諸島の7つの岩礁(ミスチーフ礁、スビ礁、ファイアリー・クロス礁など)で急ピッチな埋め立てを敢行しました。造成された人工島には、3,000メートル級の滑走路、深水港湾、格納庫、電波妨害装置が整備され、実質的な不沈空母へと変貌を遂げています。

中国が人工島を建設した狙いは明確です。南シナ海全域を常時監視・警戒できる作戦拠点を確立し、他国の軍事介入を拒否する「接近阻止・領域拒否(A2/AD)」戦略を完成させることにあります。自国の原子力潜水艦が米本土を射程に収める核ミサイルを搭載して潜航する聖域(バスティオン)を確保する意味でも、南沙諸島の軍事要塞化は中国軍にとって不可欠な要素となっています。

木村 陽翔

木村 陽翔

テックライター兼ウェブディレクター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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