ピチカートとは?バイオリンや弦楽器ではじくコツと記号・奏法の全貌
ピチカートは基本形にとどまらず、作曲家たちの探究心によって多様な特殊奏法へと発展を遂げてきました。
代表的な発展形が、ハンガリーの作曲家ベラ・バルトークが多用したことで知られる「バルトークピチカート(スナップピチカート)」です。楽譜上では「○の中に縦線」が入った特有の記号で示され、弦を垂直方向に強く引き上げ、指板に「バチン!」と激突させてパーカッションのような打撃音を鳴らします。弦の打音と音程が混ざり合うこの効果は、近現代音楽において強烈な緊張感や劇的なアクセントを演出します。
また、超絶技巧の代名詞とされるのが「左手ピチカート」です。楽譜には「+」の記号で記され、通常は弦を押弦する左手の指(薬指や小指など)を使って自ら弦を弾きます。右手で弓を引きながら同時に左手でピチカートを鳴らすといったアクロバティックな演奏が可能となり、パガニーニやサラサーテらの技巧的な名曲で聴衆を圧倒するハイライトとして頻繁に登場します。
弦楽器の特殊奏法には、弓の木の部分で叩く「コル・レーニョ」や倍音を響かせる「ハーモニクス」などがありますが、ピチカートのバリエーションはその中でも群を抜いて視覚的・聴覚的なインパクトを持っています。
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